作品紹介『幻灯者』

22:13 / 記入者:桐沢 鷹名
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【内容紹介】
 寄せては返す波のように動くさまざまな世界をさまよい、「中」を垣間見ることのできる者「幻灯者」。
 その世界に暮らす者達の物語を覗き見るとき、彼の虚ろな魂が他者の魂と同化してかりそめの人生を得る。
 果たして彼はどんな魂に惹かれるのか。何を得るのか。
 幻灯者を軸に異なる世界がわずかに触れ合う物語をつづった短編集。
<読み切り/短編集/ファンタジー>

【頁 数】108頁
【サイズ】A5判 2段組み
【製 本】オンデマンド
【発行日】2015年7月18日
【頒 価】700円

【収録話】
(序章)幻灯者
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(1)太陽と月の間(はざま)
扉02太陽と月の間.jpg挿絵02太陽と月の間.jpg 広大な森の中の小さな集落に住む少年カサ。
 ある日、母の言いつけを破って訪れた巨石群イェドの遺跡の奥で、カサは朽ちかけた牢屋を見つける。そこには、痩せこけ黒髪を茫茫に伸ばした男が囚われていた。
 男は問う。「ウィロンの魂は解放されただろうか?」
 ウィロン。それは、伝説に残る太古の超人、巨人一族の長の名だった──
<遺跡/神話/そこはかとない恐怖>

(2)夜光町奇談(やこうちょうきだん)
扉03夜光町奇談.jpg挿絵03夜光町奇談.jpg その夜、父者は初めて母の話を聞かせてくれました。幼き日、化け物が現れるという噂の「夜見國(よみくに)の帰往門(きおうもん)」と呼ばれる廃村の入り口へ出かけた父者は、そこで世にも不思議な体験をしたというのです。
 人喰い鬼、お化け提灯、大木のような蒲の穂の群生、そして「カミリイヒワ」を探す娘──
 そこは、月光で生まれる儚い夢のような町「夜光町(やこうちょう)」の入り口でした。
<和風ファンタジー/妖の世と人の世>

(3)クァテマラナと夢
扉04クァテマラナと夢.jpg挿絵04クァテマラナと夢.jpg 谷間に隠されるように建立された絶壁のキジリク・ラズで神の裁きを罪人に橋渡す役目を負うデルタは、慈悲を知らぬ冷徹な女だった。
 そんな彼女から死罪を言い渡された男がもたらしたものは、既に滅んだ辺境の少数民族ヘルドヴィックに関する資料。
「何故、男はこの資料を寄越したのか?」
「何故、関わりのないはずの少数民族の話に、こんなにも苛つくのか……?」
 それは、彼女の心の奥底に封じられた、記憶の扉のカギだった──
<少数民族/謎掛け/神話/現在と過去>

(4)鬼ごっこ
扉05鬼ごっこ.jpg挿絵05鬼ごっこ.jpg そう、私は死んだのだ。宿敵「冬風(ふゆかぜ)」に殺されて。
 私の師であり、偉大な術者であるハル・パルに蘇らせてもらった私は、私たちの国・空に漂う浮遊大陸の力の源「地針石」を奪っていった地上人屈指の術師・冬風を倒し、地針石を取り戻すべく、再び旅立った。
 ところどころ欠けている記憶に対する不安に苛まれつつ、ただひたすら、冬風を追って──
<天上と地上/謎掛け/切ない>

(終章)幻灯者Ⅱ
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